精密部品の加工を行う際、まず大切なのは精度の高さです。精度が低いと精密機械そのものに影響を及ぼしてしまいかねません。本記事ではアルミニウム(アルミ)の精密部品加工が必要な理由と樹脂の加工に使われる微細加工の特徴を見ていきます。
アルミは、3つの優れた特徴を持っている素材・材料です。アルミは様々な業界で使用されています。中でも光学機器業界や半導体業界、電子機器業界・医療機器業界で使われる精密機械に精密部品として使用される場合は、加工が必要です。
【アルミのメリット】
アルミは、金属の代表的な存在である鉄・銅と比べるとおよそ3分の1の重さです。アルミを使用することで精密部品の軽量化が実現します。
アルミは加工しやすいため、様々な成形が可能です。また、のばして薄くしやすいという特徴もあります。
アルミは、鉄のおよそ3倍もの熱伝導性をもっている素材です。そのため、空調系の機械に使用する精密部品に多く用いられています。
精密機械で使用する精密部品の精度が低いと、機械そのものに故障が発生してしまうことがあります。たくさんある部品の中の1つですが、たった1つであっても機械の機能に悪影響を及ぼすのです。
特にアルミが精密部品の素材としてよく用いられる機器を使用するような業界では、ミクロンレベルの精度と複雑で確実な加工技術が欠かせません。
樹脂を加工する際は「微細加工」という方法が使われることが多いです。
微細加工とは、金属や樹脂・マシナブルセラミックスといった素材に対してマシニングセンタ・放電加工機などを使って細かな加工を行うことを指します。
微細加工に似たものに精密加工がありますが、明確な基準は定められていません。しかし微細加工の方が精密加工よりもより細かいという印象が強いため、100μmまでなら精密加工、100μm未満になると微細加工の領域であると考えられています。
微細加工ができるのは、マシニングセンタの中でもわずかな機械のみです。
微細加工には大きく分けて2つの種類があります。
1)微細穴加工
特に極小の穴を開ける加工を「微細穴加工」と呼びます。半導体・電子部品業界、医療機器の分野などで主に求められることが多いです。数百から数千個もある穴を、精密に加工する技術が求められます。
高精度な加工が可能な微細加工機であることを基本として、設計の段階から品質を作り込む努力が必要です。
2)微細溝加工
100μm未満の幅の溝を作る加工を「微細溝加工」と呼びます。マイクロ流路や放熱フィンなどに応用されることが多いです。通常の溝加工とは異なり、微細溝加工だと溝と溝の間にある壁の強度・垂直度を保つのが難しいので、穴の加工と同様に設計段階から対策を行わなければなりません。
微細加工で非常に細かく高精度の加工を行うためには、様々な対策が必要です。
1)精度の高い加工機を選ぶ
微細加工の仕上がりを大きく左右するのが、加工に用いる機械です。通常のマシニングセンタでは、特に極小の穴や溝を上手く加工することはできません。高精度の微細加工が可能な加工機を選ぶ必要があります。
2)温度環境を整える
樹脂は、温度によって収縮する素材です。加工時に一定の温度が保てていないと、温度変化によって寸法がずれたり精度が落ちたりする可能性があります。
微細加工機は恒温室に設置し、温度環境を整えましょう。
3)振動対策を十分に行う
微細加工を行う機会は精度が高い加工を行う分、周囲の振動に影響されます。振動対策を徹底し、機械の加工時に振動の影響が出ないように注意してください。
アルミは精密部品に使われることの多い素材ですが、精密部品として使用するためには加工が必要です。樹脂も微細加工と呼ばれる非常に細かな加工を施すことで、精密部品に使われるケースがあります。
ニシキ精機では、高精度・高品質の精密部品の加工を承っています。短納期での納品も対応可能です。精度が高い精密部品を短納期で依頼したいとお考えなら、ぜひニシキ精機にご相談ください。
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